安住友紀子公式サイト

プロフィール

安住友紀子

私がサイモントン療法を知ったのは、1冊の本がはじまりでした。

アルペンスキーの競技選手だった私は、イメージ・トレーニングを学ぼうと心理学分野の本を読み進めるうちに、サイモントン療法の本『がんのイメージ・コントロール法』を手にとりました。
病気とは対照的と思える競技スポーツを追求していたのに、なぜか病気とイメージについて書かれた本が目に留まったのです。
私には若くして亡くなった叔父がおります。がんを患った家族を支える時に、一体どのような姿勢でいたらよかったのかという、サポーターのあり方への示唆にも大変興味がありましたが、本に記述されている様々なヒントに、なにより私自身が深いところで癒されるのを感じたのでした。

書かれていることの一つ一つが心に沁みました。そして自分の心のバランスの悪さに気がついたのです。
スキー競技に注力していた当時の私は、日々のあらゆる場面で心技体を鍛え高めることが大切と、食事・トレーニングなど高い意識を持って生活することを自分に課していました。
しかし、夕方に一人漠然と泣いてみたり、イライラと怒りっぽいなど、精神面ではかなり不安定だったのです。
家族や職場とのコミュニケーションも思うようにいかず、何をやっても機能しない、八方塞がりな状況に段々と追い込まれていきました。
今振り返ると、まるでナイフの刃の上を歩いているように、足場は極めて狭く、勝つことへの執着だけが支えとなっていたようです。

鍛えれば鍛えるほど強くなると信じていましたし、スキーに無関係な遊びや休養は目標達成の妨げになるとすら思っておりました。
自分を追い込むことだけが自分を強くすると思ってやってきたのですから、調和をとるにはどうしたらいいのか、これまでの生き方との葛藤が続きました。

2007年、サイモントン博士が来日して合宿のプログラムが開催されていることを知り、近いうちに東京で講演会があることもわかりました。
居ても立っても居られないとはあの時のことで、夜行バスに飛び乗って会いに行ったのです。

これが衝撃的な出会いとなりました。

会場近くのカフェで、斜め前の席に、カール・サイモントン博士と川畑伸子さんがやってきました。
そうなることがなんとなく分かっていた、そんな感覚がありました。
この導きを信頼してよいのだと、学びを続ける決心がついた出来事です。

春と秋、ベーシックプログラムに参加するたびに、自分自身のいろいろな「思い込み」が、筍の皮が一枚一枚剥がれるように変化していきました。
「私には思い込みなんかない、柔軟な考えの持ち主だ」と思い込んで(笑)いたのですが、当たり前と捉えていたことの中に「私の思い込み」があると気づいた時は、驚きを隠しえませんでした。
喜びや充足感が自分本来の道しるべとなることを教わり、とても自由になってゆく感覚があって、遊びも休養も必要と自分を許せるようになったんです。

プログラムでは他にも、幼い頃から関心があった、スピリチュアリティーに関する事柄や、ひとの生き死にに関する事柄についても、とてもバランスよく触れられており、信頼することができました。
そのような実践を通して、心の傷だと思っていたことが癒え、過去からの鎖の棘がなくなっていきました。
知らないうちに蓋をしてきた心の奥にある想いに触れることは、とても勇気がいることでしたが、スタッフの皆さんがとてもよい距離感で見守ってくださり、安心して自分の想いを見つめることができました。

サイモントン療法は、病気を持ったときだけに限らず、生き方の質そのものを見つめ直せる、極めて安全な心理療法であると感じ、これをお伝えする立場としてありたいと思うようになりました。

研鑽を深めていた2011年3月のことです。仙台をとてつもない揺れが襲いました。
東日本大震災です。喪失感や無力感も味わいましたが、希望もありました。
私たちは困難な状況の中でも希望をもち、優しさと思いやりと強さをもって歩むことができるのだと。
その力がちゃんと備わっていると確信をもつに至りました。

同年5月に参加したベーシックプログラムにて、カウンセラー資格の認定を受け、現在に至ります。
わかりやすく・安心にをモットーとして、ご本人様、またご家族様の心理相談を通し、人生に調和をもたらすようなサポートを心掛けております。

●心理カウンセラー。安住友紀子カウンセリングセラピー代表。
仙台市生まれ。

山形大学農学部生物生産学科卒業後、食品資材卸商社の開発研究所勤務、アウトドア専門店勤務、大学研究室などを経て、セミナー講師、カウンセラーとして活動している。
学生時代からアルペンスキー競技を行い、社会人になってから選手として国体に7年間出場を続けた。
競技に注力し心技体を磨くなかで、食事・運動に加え、心の健全さが人生にとって大切であることに気づき、メンタルマネージメント、心理療法を深く学ぶ。

心身ならびに環境の健やかさを調え、総合的なコンディショニングを支援しながら、人生で起こる様々な経験を受け止める際に勇気と調和をもたらすサポートを心掛ける。
がん患者と家族の心のケアを行う心理療法、サイモントン療法の認定スーパバイザー。
スキー・登山のインストラクターであり、マクロビオティック食養法、自然療法のビワ温圧療法、片づけを通して生き方に気づく断捨離にも通じる。

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